和服入門(5) 和服のケア

和服を買って、実際に着てみて、最初にぶち当たる壁、それが着た後の和服をどうするか、ということです。今日はそのことについて書きたいと思います。
まず一つだけ断っておきたいのは、これから私が書くのは決して“ちゃんとした和服の扱い方”ではありません。あくまで、“私はこうしています”ということにすぎません。それだけは書いておきます。ただ、これから実際に和服を着てみる、もしくは和服を着始めて日が浅い、という人たちには参考の一つに位はなると思います。
1.きものを着た後は

  • まずハンガーに掛ける

まず、着たきものはハンガーに掛けてください。できれば、和服用のハンガーが望ましいです。和服ハンガーは呉服屋さんでもネットでも売っています。千円程度です。適当な棒で自作してもいいと思います。袴は、普通にズボン吊りに掛けています。

  • ハンガーに掛けたら汚れを落とす

ハンガーに掛けたら目立つ皺を伸ばし、叩いて埃を落とします。目立つ汚れがあれば、濡れ布巾で落とします。これだけで、たいていの汚れは落ちます。また、ハンガーに掛けることで生地が呼吸し、痛みが和らぎます。

  • 一晩おいたら畳む

一晩おいたら畳みます。畳み方は先日紹介した本を参考にしてください。畳むことで、気付かなかったほつれや汚れに気付くことが出来ます。汚れやほつれは、この段階で直せる範囲で直してしまうといいでしょう。ちなみに、私の場合木綿の普段着は次に着るときまでハンガーに掛けっぱなしです。紬やお召しなどはその都度畳みます。
2.きものの洗濯

  • 洗濯機で洗うもの

私の場合、木綿・麻・ウールは単だろうと袷だろうと袴だろうと洗濯機です。洗濯ネットに畳んで入れて、ガンガン回してしまいます。袷は表と裏地で収縮率が違うので皺が出てしまうことがありますが、私は気にしません。洗濯機で洗えないものは普段着足り得ない、というくらいの心構えでいます。
あと、私の場合は絹の単も無地物は洗濯機で洗ってしまいます。ただし、洗って乾かした後はきちんとアイロンをかけます。

  • クリーニングに出すもの

紬など絹の袷、正絹袴など高価なもの、皺になったら困るものはクリーニングに出しています。普通の近所のクリーニング屋に出しています。ウールなど、普段洗濯機で洗っているものもシーズンに一度くらいはドライクリーニングに出しています。
ただ、金沢では和服の人も多いので普通に和服のクリーニングも受け付けていますが、他の都市では念のため値段などについて聞いてみた方が良いでしょう。

こうやって書くと、「なんだ洋服と大して変わらないじゃないか」と思うかも知れませんが、はいそうです。和服も洋服も同じ布ですから、ケアの方法も大して変わりません。
ね、意外と簡単でしょう?