熱燗で飲む大吟醸



 熱燗が美味しい季節ですが、最近はまっているのが写真の日本酒「獺祭」です。
 この銘柄にピンと来た人はアニメファン。そう、「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版」でミサトさんが飲んでいる日本酒です。ヱヴァの監督、庵野秀明氏の地元、山口県のお酒です。劇ヱヴァでのPRが功を奏したのか、なんと東京の居酒屋でのシェア率1パーセントを突破したようです。日本に千を越えるといわれる地酒蔵の中で1パーセントですから、本当に凄い事です。この獺祭を作っている旭酒造ですが、かなり小さい蔵のようで、石川県でも取り扱っているのは二店舗のみ。そのうちの一つが、七尾市にある細江酒店です。
 旭酒造のお酒ですが、もの凄く安くて美味しいです。写真のお酒は精米歩合五〇パーセントの大吟醸なのですが、なんと2,800円です。精米歩合39パーセントの特別大吟醸も、一升5,000円程度で買えます。七尾に来てから一通り飲んでみたのですが、一番気に入ったのは精米歩合50パーセントのものです。39パーセントのものは確かに美味しいのですが、吟醸香が強くて四合瓶を飲む間に飽きてしまいました。
 そして、なんとこの大吟醸なのですが燗した方が美味しいです。香りが膨らみ、雑味が引っ込みます。大吟醸の燗酒、その贅沢さと美味しさに体が溶けそうになります。
 東京でも日本酒にこだわりのある居酒屋なら置いてある店も多いと思いますので、是非飲んでみてください。ただ、東京では一升2,800円では絶対に飲めないと思うので、その点はお気を付けください。あと、魚介の豊富な山口県のお酒だけ合って、刺身に本当に合います。