今日の晩酌

 今日の晩酌のお供はカワハギの刺身でした。

 写真に写っているのはカワハギとシマダイです。この辺ではカワハギの事をカワサ、バクなどと言います。カワサ(皮裂)は皮を裂いて食べる事から、バクはばくちの略で身ぐるみをはがれる事から来ています。この辺ではカワハギ・ウマヅラハギ・ウスバハギの三種類が獲れます。関東ではカワハギを特に珍重しますが、北陸ではそこまでの価格差はありません。個人的には肝が太いウマヅラが好きですが、カワハギのほのかな甘みも捨てられない。秋が旬の、実にニクい連中です。
 カワハギは捌くのがかんたんなのでちょっと紹介。

 目の後ろのあたりまで歯を入れ背骨を絶ちます。

 頭を手で引きちぎるように取り外します。こうすると頭と肝のみが綺麗に取り外せます。

 身は皮を剥ぎ取ります。手で簡単に剥けます。頭からは肝を丁寧に取り外します。この時に、黄色い苦玉(胆嚢に当たる部分)を絶対に潰さないようにしてください。これがつぶれて中の汁が肝に付くと、もう洗ったぐらいでは苦みが取れません。肝以外のはらわたは食べられないので捨ててください。肝は塩水で沸騰させないようにお茶くらいの温度で丁寧に湯通ししてください。ふわふわでほんのり甘い、最高のおつまみになります。
 後は身を三枚におろして刺身にするなり、干物にするなり自由自在。非常に簡単に裁けて非常に美味しい、日本海の秋の味覚です。

 写真は肝と刺身を盛りつけたものです。肝はゆずと醤油で食べました。写真に写っている醤油は桜井醤油店のものです。