21世紀美術館に行ってきた

 私が住む貧乏長屋から徒歩十分ほどのところに、21世紀美術館という市立美術館があります。開館当初から入場者数が好調で、たびたびニュースにもなっているのでご存じの方も多いと思います。
 私もこの美術館が大好きで、開館1年目から友の会に入会しています。常設展示物に「カプーアの部屋」というのがあって、これが堪らなく好きなのです。壁に漆黒の穴が開いているだけ、という美術品なのですが、なぜか見ていると引き込まれてしまいます。月に二・三回は行って、30分ほど、長いときは1時間近くぼーっと見ています。
 ゴールデンウィークから21世紀美術館が開館五周年記念特別展「愛についての100の物語」を開いていますゴールデンウィーク中に行こうと思っていたんですが、あまりの人だかりに入る気にならず、今日見てきました。大型連休直後とあって、今日はかなり空いていました。
 この特別展ですが、とても素晴らしいです。金沢に来たら是非見て欲しい。現代美術というとかなり難解、というか「そのコンセプトや作品を取り囲む社会・ムーブメントも含めて鑑賞対象」というところがあって、敷居が高いのも事実です。ですが、21世紀美術館では様々な展示を通して美術と「直接触れる、語る」ことをコンセプトに、かなり工夫した見せ方をしています。現代美術なんて美術の教科書の最後の方でしか知らない、という人もきっと楽しめると思います。
 また21世紀美術館ですが、鑑賞する際には友の会に入会することをお勧めします。友の会に入会すると常設展と21世紀美術館主催の企画展を1年間見放題です。一般の方なら3,000円(学生なら2,000円)、県外在住の方なら2,000円で入会できます。今回の特別展は当日券で全て鑑賞しようとすると1,700円もかかります。常設展と企画展はそれぞれ年三回から四回ほど展示が入れ替わりますから、季節の折にご来場いただければ十分元が取れます。