雪につまみはいらない

この三連休、北陸は全域にわたって大雪です。金沢も、市街地で30センチは積もっています。絵はがきなどで、兼六園といえば雪の風景が有名ですが、最近は二月頃でないとなかなかあの風景には出会えません。この三連休に金沢を訪れた観光客の皆さんは幸運と言えるでしょう。
雪が降ると雪かきなどで悩まされますが、やはり北関東出身で金沢に来るまで雪に縁の無かった私は、雪が降るとどこかワクワクしてきます。そして、なによりも雪を観ながら飲む酒は殊の外うんまいのです。
雪見酒につまみはいらぬ」とはよく言ったもので、私も雪が積もった朝は選りすぐった塩と水、後は梅干しを数個用意して、隣家の桜の木に積もった雪を花に見立てて雪見酒にいそしみます。酒は新酒、できれば濁り酒などが良いでしょう。小腹が空いたら火鉢で餅など焼いて、というのもおつなもの。そして昼過ぎになったら銭湯に行きます。私がいつも行く兼六温泉は露天風呂があり、この時期は椿の花が綺麗です。ここでも雪に椿を観ながら小瓶に入れた酒を温泉で燗して、ちびりちびりと雪見酒です。
太平洋側では絶対に味わえない雪見酒。本当に楽しいもんです。