レールガンは可能か不可能か

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1ページに3カ所は突っ込み所がある柳田先生がまた変なことを。空想科学読本は、基本的に科学的な誤りだらけなので、読んだ内容をそのまま話すと馬鹿だと思われるので注意。

確かに、運動量保存の法則をそのまま適用すれば、5(10^-3)kgのコインで1.5(10^3)kgの車を吹っ飛ばすには約3(10^6)m/sの初速が必要で、これは音速の約1万倍、光速の約1%、というべらぼうな速度になる。
しかし、普通に考えればそんな速度の物体を車にぶつけたところで、車体を貫通してしまって吹っ飛びようがない。ここは、燃料タンクなどに命中してその爆発力で吹っ飛んだ、と考えるのが妥当だろう。
実際、一般的なライフル銃の弾丸が約10グラムで初速マッハ2〜3と言われているから、500円玉(約7グラム)やゲームセンターのコイン(約5から10グラム)をマッハ3で射出すれば、十分に燃料タンクを貫通することは出来る。おそらく、作者はこの数値を指標に御坂美琴の能力を定めたであろうことは想像に難くない。

私が空想科学読本の許せないところは、浅はかな、時には科学的誤解や誤謬を含んだ視点で、作者(とファン)が築いた世界観に土足で踏み込むところだ。
今回のこの記事に関してもそうで、とりあえずこれだけは言っておきたい。

原作の記述に従えば、御坂美琴の能力を使ってレールガンを撃つことは可能である。

原作を読めばすぐに分かることなのだが、御坂美琴は実際に触れていなくても、ある程度離れたところにも電場・磁場を形成することが可能なので、レールの長さは事実上視界や判断能力が及ぶ範囲まである。よって、マッハ3まで加速するのに、コインを溶かすほどの大きい電流はいらないんですよ。おまけに、御坂美琴は磁場も自由に制御できるから、電流を増やせないのなら磁場を強くすれば良い。
とりあえず、科学的な突っ込みを入れたければ原作を読みなさい。