今日観た映画の感想

モテキ」4.5/10点

 イオンシネマ金沢で鑑賞。
 楽しい映画だった。出来・不出来は別として、観ている間は退屈しない、そんな映画。
 まず良かった点から。
 主人公である藤本幸世が良い。演じる森山未來もハマっているし、何よりもそのキャラ造形。藤本は所謂「浅くて広いサブカルオタク」なんですよ。漫画も読むし映画も観る。(多分)アニメも観るし、音楽や芸能界とかにも興味がある。オタクコミュニティの中でも、俺たちみたいな古いタイプのアニメオタクとはある意味反対側のベクトルを持った連中。そんなサブカルオタクのデフォルメの仕方が良い匙加減。一般の人なら「うわぁ、オタクだ」と思うだろうし、俺達みたいなアニメオタクが観れば「うわぁ、こういう奴いるわぁ」と軽く引き気味になることができる。その辺の匙加減だけは妙にしっかりしていて、特に出色のシーンは、るみ子(麻生久美子)との別れ話のシーン。「趣味とか合わないから」という藤本に対して、るみ子が泣きながら「私も神聖かまってちゃんとかYouTubeで見るから。もうB'zとか聴かないから」と言うシーン。何とも言えないオタク男子と非オタク女子とのディスコミュニュケーションを描いた、この映画で唯一の映画的シーンだったと思う*1。ここで「神聖かまってちゃん」なのが良い。「初音ミク」だったら、ここまで映画的なシーンにならなかったと思う。
 ただ、あとは、ねえ。
 無駄に長い(130分)し、みんなtwitterをやってる、というような若者観もどうだろう?twitterがもの凄い密なコミュニュケーションツールとして物語のキーを握ってるんだけど、twitterってそういうものじゃないから。どちらかというと、もっと手軽にぬる〜く広く繋がるためのものだから。日本の映画に未だに多いんだけど、ネットをこういうふうに描くの、そろそろ止めませんか。サブカルオタク関連の絶妙な匙加減とは本当に対称的なほどに稚拙な扱い。なんか、へんなごり押しでもあったんだろうか。
 あとは、音楽の使い方がスマートじゃないのは良いとして、カラオケ演出とかはいらなかったと思う。ただ、前半のミュージカル風のシーンは結構良かった。perfumeの使い方には凄い感心したし、期待もした。お、このままやってくれれば相当楽しい映画になるぞ、と。冒頭で、モテ期が訪れて浮かれる主人公。バックにperfumeの「Baby cruising Love」が流れて、思わず踊り出してしまうんだけど、すると主人公とともにモブキャラもみんな踊り出して、最後にはなんとperfume本人達がダンスに加わって、、、というシーン。ここまでやるか、というくらい楽しいシーンだったと思う。ただ、ここまでのハイテンションはこのシーンだけ。
 この映画全体にわたって、様々なポップミュージックが挿入歌として使われるんだけど、全編にわたってこれくらいやってくれれば、本当に楽しいフィルムになったと思う。だだ、中盤以降はただ流しただけ、という感じでフィルムとの関連性も薄くてなんか退屈だった。
 というわけで、役者も頑張ってるし、そこそこ楽しい映画なんだけど、全体としては映画的な見所には乏しい残念な出来でした。あと、ポスターや予告編ではヒロインが4人いるかのような扱いですが、恋愛に絡むのは2人だけ。仲里依紗目当てで観に行ったのにちょい役でガッカリ。その辺が-0.5点

ワイルド・スピード MEGA MAX」8/10点
 ユナイテッドシネマ金沢で鑑賞。
 人気シリーズの第5作目。一応前作までは全て視聴済み。
 いやー、面白かった面白かった。大人達が糞真面目な顔で馬鹿なことをする、という映画。「えぇー?」「おぉー!」のオンパレード。
 シリーズファン以外にもオススメです。

*1:場内大爆笑だった。