今日観た映画の感想

簡単に


神様のカルテ」6/10点

 イオンシネマで鑑賞。
 個人的に注目している若手監督深沢栄洋最新作。
 えーっと、悪くはない。が、良くもない。
 主演の二人は完璧。栗原一止役の櫻井翔は、たしかに大根だけど存在感があって良い。演技は下手くそだけど、立ち振る舞いが様になっているので、ギリギリ映画の格は保っていた気がする。その点では、他のジャニーズタレントよりは明らかに一線を画していると思った。その妻ハルを演じる宮崎あおいは相変わらずの安定感。画面に映るだけで見ているこちらまでなんだかホッとした気分にさせてくれる。
 問題はその構成。原作もそうなんだけど、病院での物語と御嶽荘での物語が乖離しているというか、同じ物語の中におさめるにしては関連性が薄い。特にこの映画では、御嶽荘でのエピソードがあまり深く掘り下げられていないので、学士殿の門出のエピソードもイマイチ感情移入出来なかった。御嶽荘でのエピソードが中途半端なので、2時間半という長さもあって、ダルい映画になってしまっている。いっそのこと、御嶽荘は背景だけにしてしまって、病院だけのお話にしてしまっても良かったような気がする。
 他にもいろいろ言いたいことはあるけど、なんだか脚本の作り込みが甘いというか、「嘘くさい」映画になってしまっている気がする。この「嘘くささ」が本来は感動的であるはずのラストシーンを台無しにしてしまっている。
 つまらなくは無い。良いところもたくさんある。だけど、ところどころ難ありな映画だった。主演の二人はとても魅力的だったので+2点。このキャスティングでシリーズ化またはテレビドラマ化希望。

「ビューティフル」7/10点

 シネモンドで鑑賞。
 何とも重苦しい映画。
 バルセロナの貧民街を舞台に、チンピラ家業を続ける主人公とその妻、子供達の生活を描く。
 ガンで余命幾ばくも無い主人公が、身辺整理を続ける中で、様々な別れが訪れていくのが観ていて「うわー・・・」という気分にさせてくれる。
 ラストシーンは感動的だったけど、なんというか、その重苦しさが非常にしんどかった。