週末に観た映画

鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」7/10点
 石川県ではワーナーマイカルシネマ御経塚のみでの独占上映。ワーナーマイカル金沢はたまに使うけど、御経塚で映画を観るのは、吸血鬼ハンターD以来10年ぶり。会員割引がないために石川県に2館あるワーナーマイカルシネマを使うことは滅多に無いんだけど、個人的には好きな映画館。石川県では最古参にあたるシネコンなんだけど、イスがちょっと固めなんですよ。最近の映画館、特にシネコンはソファーみたいなふかふかのイスで、確かに座り心地は良いんだけど、「なんだかなあ」という思いもあるんだよね。固いイスが昔を思い出させて、ノスタルジックな気持ちになれる映画館だ。
 原作は全巻持っていて、旧テレビシリーズは全話視聴済み。主役以外の声優を一新して製作された新シリーズは未視聴。
 超作画アニメ。カットごとにキャラの顔が変わるアニメは珍しくないけれど、カットごとにエフェクトが変わるアニメは久しぶりに観た。
 といっても、きちんとしているところはきちんとしていて、エルリック兄弟と敵の錬金術師と、狼男のキメラとで錬金術の使い方が明らかに違っていて、アクションの派手さの割にはスッキリと画面を理解することができる。
 お話は、まあ、それなり。既に展開が終了している作品のアナザーエピソードしては非常に無難な内容だった。
 ウィンリィの声が豊口めぐみでなくなって、かなりガッカリしていたのだがゲストヒロインの声が坂本真綾だったので、まあプラマイゼロということか。

「星を追うこども」7/10点

 シネマサンシャインかほくで鑑賞。石川県ではシネマサンシャインかほくのみでの独占上映。今週末、シネマサンシャインかほくが、今まででは考えられないくらいお客でごった返しており、しかもいつもと客層がかなり違う感じだったんだけど、本作と「戦国BASARA劇場版」がシネマサンシャインかほくの独占上映であるためのようだった。
 新海誠最新作で、東京からは二ヶ月遅れでの公開。しかし、ネット上でも私の知り合いの間でも、なぜかあまり感想を見聞きしない。ヒットしていないのか、というと、どうもそういうわけではないらしい。
 そんななかで観に行ったのだけど、観終わって納得。なんとも感想が書きにくい、奇妙な作品だった。
 昭和の長野を舞台に描かれる少女と少年の出会い、そして突然の別れ。それを切っ掛けにして巻き起こる異世界での冒険。「ジブリっぽい」という意見をよく観るけれど、別にそうは感じなかったかなあ。田舎の田園風景が舞台なだけで「ジブリ」という言葉を使いたがる変なアニメファンが最近増えている、ということなんだろう。映画やアニメを多少なりとも嗜む人なら分かると思うが、何も田園風景はジブリの専売特許では無いし、ジブリ及び宮崎駿がオリジナル、というわけでも無い。
 所謂「命を巡る寓話」。雰囲気や言いたいこととしてはポニョに近いのかもしれないが、ポニョよりは遙かに優れた映画だと思う。「こどもに活きる力を」とか言いながら、結局は世界がこどもを甘やかすだけのトンチキな映画になってしまったポニョと比べると、テーマが最後までぶれない。こちらの方が、遙かにこどもたちに対するエールと信頼に溢れている。ただし、テーマはぶれないけれどお話は結構ぶれるし間延びもする。人によっては退屈、と感じる人もいるだろう。この辺は、オムニバスではない本当の長編映画初挑戦の監督の経験不足が出てしまった感じ。
 観る人間を選ぶ映画だけれど、是非観てみることをお勧めします。

「マイティ ソー」4/10点
 シネマサンシャインかほくで鑑賞。
 北欧神話をベースに、天界を追放された神の地上での戦いを描いたアクション映画。
 うーん、退屈。
 一応3D作品なんだけど、3Dの恩恵はほとんど無し。こんなたいしたことない映画で400円も余計に払わされるなんて、なんとも納得がいかない。
 予告編からはもっとスケールが大きくて、どこかコミカルな娯楽大作を期待していたんだけど、単なる神様同士の権力争い(といってもかなり幼稚なものなのだが)のとばっちり、というスケールの小さな映画でした。