最近観た映画

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦」4/10点
 イオンシネマ金沢で鑑賞。
 一頃、しんちゃん映画と言えば、「ハチャメチャで何でもあり」というイメージだった。実際、それまでのしんちゃんの枠どころか既製のアニメの枠さえ突き破るような傑作快作が何本もあった。
 でも、最近は歴史を重ねた証でもあるのだけれど、しんちゃん映画にも所謂お約束のようなものが出来上がってしまって、特にここ数年は大人の私が観るには退屈な作品が続いている。
 そんなわけで、期待半分不安半分で観に行ったんだけど、残念ながら不安的中。
 「おしりとひろしのハッスルさえあればしんちゃん映画でしょ」と言わんばかりの退屈な映画でございました。スタッフが一生懸命作っているのは何となく伝わってくるんですが、なんか力のいれどころが間違ってないでしょうか?過去の、名作と言われる作品はクレヨンしんちゃんの、そしてアニメの枠を突き破るような作品でした。ところが、時代を重ねるに従って「映画なんだから、これとこれとこれはあるよね?」と期待するリピーターに向けた作品作りになりつつある。だからこそ、そんな「しんちゃん映画の枠」を突き破るような作品作りが求められるべきなのではないでしょうか?

「エンジェル・ウォーズ」5/10点
 ユナイテッドシネマ金沢で鑑賞。
 メインキャラを声優ユニットスフィアが吹き替えを担当、という謎のプロモーションを打たれている作品。監督はあの「300(スリーハンドレッド)」のザック・スナイダー
 スフィアの皆さんはそれぞれ芸達者(少なくとも「演技派」を名乗れるくらいには)なんですが、その中でもやっぱり寿美菜子は別格。ハスキー系の美声で、洋画の吹き替えにピタリとハマる感じ。あとは、バカ女を演じさせたら若手ナンバーワンの戸松遥が良い味を出していました。吹き替え版の音響監督は非常にわかってらっしゃる。
 そんで、肝心の映画の内容だけど、良くも悪くも100%趣味で作ったような映画だった。美少女達が身体性ゼロでひたすらアクションを繰り広げるだけ。最後の方はなにやらドラマめいたものがあって、虚構と現実が一緒くたになり、教訓めいたテーマを直接台詞で説明して良い感じに〆。何とも言えない120%のB級映画でございました。
 誰にも勧めませんが、声優ファンにはオススメです。寿美菜子戸松遥で+2点。