冬を告げる酒

季節折々に呑む酒というのがあります。

例えば、個人的には白菊の無濾過生原酒を二月に呑むと、いよいよ春が来たな、という気分になります。個人的に、この酒を『春告酒』と呼んでいて、能登鯛の刺身を肴に呑むことを恒例としています。
石川県では今年ですと9月9日に冷やおろしの一斉解禁があり、これを飲むと秋が来たな、と思います。

では冬を告げる酒、というと、個人的には宗元の生原酒を挙げたいと思います。毎年11月に出荷され、これを酒屋で見ると『いよいよ冬が来たな』と思うのです。甘口のスッキリとした新酒で、アルコール度数(約二〇度)のわりにすいすいと飲めます。日本酒の苦手な人にもオススメできる非常に美味しい新酒です。

ただ、実はこのお酒、去年は購入を控えていました。理由は、何年か前から、味が変わったような気がして、それが美味しくなかったからです。行きつけの居酒屋の店主や近所の人々も同じようなことを言っていたので、味が変わったのは間違いないはずです。
しかし、先日利用した宮崎酒店(http://umai.omiki.com/)で三年前に杜氏が変わっていたこと、そしてその杜氏が今年から復帰したことを知り、久しぶりに購入しました。

飲んでみた感想としては非常に美味しい新酒です。不勉強でして、このおいしさを文章にすることができないのですが、これなら誰に勧めても恥ずかしくない、そんなレベルの高い酒です。甘口なのに重くない、度数が高いのに呑みやすい、そんな理想的な新酒です。


このお酒ですが、上記の宮崎酒店でもネットで購入できるので、是非呑んでみてください。