最近観た映画の感想

 久しぶりの更新なので簡単に。

ファンタスティック Mr.Fox」8/10点

 シネモンドで鑑賞。
キツネのMr.FOXは農家の主人が仕かけたワナにかかり、妻のMrs.Foxと絶体絶命のピンチに陥る。その時、Mr.FOXは明日の朝まで生き延びられたら、泥棒ではないまっとうな仕事をすると誓う。2年後、すっかり足を洗ったMr.FOXは、妻と変わり者の息子アッシュと3人で穴暮らしをしていた。しかし貧乏な穴暮らしに飽き飽きしていたMr.FOXは丘の上の家に引越し、その向かいにある3つの農場での泥棒を計画する。
 傑作。
 ぬいぐるみを利用したストップモーションアニメ。一コマ一コマ少しずつ、何年もかけて製作された超力作。
 CGアニメ全盛のこの世の中で、このような作品に出会えたことが非常に嬉しい。
 ストップモーションアニメの最大の利点は、CGでは再現しようがないその存在感。本物の人形を使用して撮ることによって発生する存在そのものの力。
 特に、主人公のフォックス氏が超キュート。どこか頼りないけど、どこかダンディで、ハンサムで、そして決めるところは決めてくれる。時に見せる野生動物としての矜持もキラリと光る。
 とにかく、面白くて楽しくてホロリともできる素晴らしい映画でした。オススメです。

「キッズ オールライト」6/10点

シネモンドで鑑賞。
 レズビアンのゲイ・カップルの夫婦と、人工授精によって生まれた二人のこども、という風変わりな家族を舞台にしたファミリードラマ。
 ある日、自分たちの精子提供者に興味を持った二人のこどもが、その遺伝上の父親に会いに行く。その父親、レイザーは気さくなナイスガイで、家族の輪の中に急速に溶け込んでいくが・・・。
 なかなかに良い映画でした。日本人の私からすると少し不思議なその家族の在り方と、彼らに巻き起こる問題が非常に新鮮で飽きずに見られた。
 ただ、後半の展開は別にゲイ・カップルである必要性を感じなかった。ゲイであっても一般的な男女と同じような問題が起こりうる、ということを言いたかったのかも知れないけど、ちょっと普通すぎた気がする。あと、最後で一方的に排除されてしまったレイザーがちょっと可哀相。彼に感情移入していた男性の観客は多かったのではないだろうか。