ゴールデンウィーク中に観た映画

 ちょっとスケジュールが合わなくて、3本しか観られなかった。特に、「白いリボン」が観られなかったのが痛い。あとでレンタルで観ます。最近のシネモンドは、英国王のスピーチの緊急ロングランと、反原発映画の緊急上映でそれ以外の作品の上映回数が激減しているようで、個人的にはちょっと残念。県内唯一のミニシアター、ということをもう少し意識して、もう少し上映スケジュールを考えて欲しい。

「八日目の蝉」7.5/10点

 イオンシネマで鑑賞。原作未読。
 世間で評判がやたら高くて、ちょっと身構えて観に行きました。にもかかわらず、大感動。傑作だと思います。

 主人公は生後すぐに誘拐事件に遭い、4歳までその誘拐犯に育てられる。誘拐犯は実は主人公の父親の不倫相手で、堕胎手術が原因で子供が産めない体になってしまい、その復讐としてさらには代替行為として誘拐に及んだのだ。犯人は我が子のように主人公を育てるが、主人公が4歳の時に逮捕され、主人公は保護され親元に戻される。しかし、その事件がトラウマとなり家族との関係はぎくしゃくし、家族愛を知らずに育ってしまう。その後成長した主人公は誘拐犯と同じように不倫の愛の果てに妊娠してしまう・・・。

 所謂「母性」をテーマにした作品。わたしは、この手のテーマがはっきり言って余り好きではないので、実は最初の1時間くらいは斜に構えてみていました。しかし、途中から母性を越えた「愛の連鎖」さらには人間愛までテーマが踏み越えてきたあたりから襟を正して、そして最後はちょっと涙を堪えながら観てしまった。
 誘拐、という許されざる犯罪を犯した人間から与えられた愛情でさえ、きちんと次の世代へと繋がっていく、という愛の普遍性。一歩間違えると嘘くさくなってしまうくらい直球のテーマを非常に上手く描ききっていると思う。オススメです。

 小豆島の観光映像(?)がわざとらしかったのと、所々テレビ的なちゃちさが目に付いたので-0.5点。

「鬼神伝」3/10点
 イオンシネマ金沢で鑑賞。
 期待してたんだけどねえ。
 ちょっと期待はずれすぎてただただ残念。感想を書く気にもなれない。

「これでいいのだ 赤塚不二夫物語」3/10点
 イオンシネマで鑑賞。
 うーん、残念。
 序盤は結構面白かったんですよ。特に主人公が酒に酔っ払って赤塚不二夫はじめフジオプロの面々をSMプレイで叩きまくるシーンとかは文字通り抱腹絶倒。
 ただねえ、なんか全編通してテレビ的な演出や展開が多すぎて、本当にイライラした。モブキャラのわざとらしすぎる演技とか、合間に挟まれるコント的な笑いとか、面白いつもりなんだろうか?はっきり言って滑りっぱなしですよ。そういうテレビ的なお遊びは、正直映画ではやって欲しくない。
 ずっとイライラしていたんだけど、エンドロールを観たら脚本が君塚良一で全て納得。君塚作品を見に来てしまった自分が全て悪かったんだ、と猛省しました。