氷見の偽装問題に触れて

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110112-OYT1T00373.htm
http://mytown.asahi.com/areanews/toyama/TKY201101080236.html

 連日全国ニュースになってしまっている氷見の産地偽装問題ですが、現場である富山湾では正直シャレにならない感じです。
 まず、異常なほどの豊漁とのダブルパンチで、呆れるくらいブリが安値となっています。今までは、どれだけ一度に揚がってもある程度のラインからは下がらなかった氷見ブリが、はっきり言って他産地と同じか、それ以下に下がってしまっています。型が小さいものに至っては、もしかしたら養殖物並みの値段なんじゃあないでしょうか。
 偽装をした業者の名前ですが、私は知っていますがここでは容疑が確定するか全国ニュースで報道されるまでは書かないつもりです。ですが、現場の漁業者や市場関係者はみんな知っています。以前から、強引な商売で知られていた業者で、私たちとしては「ああ、あそこか」という感じでした。驚きというよりかは納得の方が強かったです。
 ただまあ、今回に関しては氷見市場と富山県のブランドに対する意識の低さも問題だと思います。まず商標を登録していないし、畜産業や高級食材では当たり前になりつつあるトレーサビリティを全くしていない。ちなみに、石川県では加能ガニおよび奥能登能登寒ブリは既にICタグによる管理を行っています。数十年かけて培ってきた氷見ブランドが完全に地に落ちてしまったわけですが、これを薬になんとか再起して欲しいものです。