これがヒューゴー賞?

ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)

ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)

 とりあえず上巻読了。
 ヒューゴー・ネビュラ・ローカスの三冠を達成して大いに話題になった作品の邦訳。
 しかし、これで上記した三賞を取ってしまって良いのか? 「大戦中にアメリカがユダヤ難民を受け入れ、アラスカに独立自治州を建設した架空の2007年」が舞台の警察小説。別にSF的な仕掛けが潜んでいるわけでもなさそう。これがSF小説の三巻を達成してしまう、というのは日本で例えると「大食いがスポーツとして脚光を浴びる架空の現代日本」を舞台にした「喰いしん坊」や、「麻雀がメジャースポーツとして認知され、プロリーグすら存在する架空の現代日本」を舞台にしている「咲 -saki-」が星雲賞日本SF大賞、SFが読みたい年間ランキングにノミネートされるようなもの。いや、別に「喰いしん坊」が星雲賞を取ることには私は異論はないんですけどね。
 しかし、まあ実際には日本ではこの程度の歴史改変小説ではSFとは呼ばれないんじゃないかなあ。本当に良いのか?アメリカのSFファン?

 警察小説としてはかなり面白いので、読み終わったら感想を書きます。