放浪息子 8巻
- 作者: 志村貴子
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2008/10/25
- メディア: コミック
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69ページの、女子の制服を着て眼鏡をかけた二鳥君。8巻ラスト、決死の思いでセーラー服で登校する二鳥君。去年のマンガのベスト美少女賞をあげたい。
中学生になって、以前ほどには異性装をしなくなった二鳥君と高槻さん。そんな二人が、二年生になって周囲の人間関係がざわつき始めたのをきっかけに、異性装に再び惹かれていくのが8巻の内容。
私自身は異性装者ではないけれど、なぜか昔から異性装者が出てくるマンガや小説が大好きで、異性装者(特に女装美少年)が出てくるマンガはほとんど読んでいると思う*1。そして、その中でもこの作品は、異性装の書かれ方がかなり“リアル”なんじゃないかしら。
もの凄い深刻な顔で「女の子のかっこするのが・・・・・好きです」と告白する二鳥君の深刻な思いは多くの女装者が抱えるものだと思うし、スカートを履くことに強い違和感を覚える高槻さんの思いもそうだろう。そして、それを認める大人もいれば、当然認めない大人もいる。男装者の高槻さんがなし崩し的に学校から(そしておそらく親からも)認められているのに対し、女子の制服で登校したら「保健室へ強制連行→親呼び出し」のコンボを食らってしまった二鳥君の対比がおもしろい。
個人的には周囲の大人たちには彼らの個性を認めてあげて欲しいんだけど、どうなるんだろうね。連載では追っていないので、九巻が出るのが本当に待ち遠しい。