COMIC LOを本名で定期購読する男。スパイダーマン！

痕 1 (電撃コミックス)

　エントリーのタイトルは東映版スパイダーマン風に読んでください。
　私はロリコンではないが、日本で二冊のみとなってしまったロリータ専門エロ漫画誌、COMIC LOとコミックRIN(共に茜新社)を愛読している。
　ちなみにLO・RINともに明文堂七尾店で平積みである。私は本名で取り置きをしているが、平積みのうち何冊かは確実に売れているようなので、人口七万人の七尾市に私の同志は少なくとも三人はいる事を確認している。
　そして月吉ヒロキと言えば、LOで大活躍中のロリータ･エロマンガ家のホープ。「おでこ+タイツ+陵辱」と言えばこの人、といっても過言ではないくらいの人気エロマンガ家。そんな私が、LOで一番注目している作家・月吉ヒロキが私が高校生の時に大ヒットしたエロゲー「痕」のコミカライズをしたというのだから買わずにはいられない。
　いちおう痕の粗筋を説明しておきます。
　主人公・柏木 耕一は首都圏の大学に通う大学生。父を事故でなくし、その後の事務処理や墓参りをかねて、故郷である隆山(石川県七尾市がモデル)に身を寄せている。父の実家は日本有数の温泉地隆山温泉(七尾市和倉温泉がモデル)で老舗ホテル・鶴来屋(加賀屋がモデル)を経営する旧家。そこで、従姉妹である四姉妹と一夏を過ごす事になる。経営陣である親族を次々と亡くし、23歳にして会長に就任した長女・千鶴、高校三年生で家事を一手に引き受ける次女・梓、三女で進学校(制服は七尾高校)に通う無口な少女・楓、主人公を兄のように慕う四女・初音。
　主人公はこの四人と暮らすうち、悪夢にうなされるようになる。それは、若い女を陵辱し、惨殺するというあまりも酷い夢だった。そして、父親の死や自分の血筋に関する秘密が明らかになるにつれ、物語は急展開を見せる・・・。
　ラストはSF的なサプライズもあって、高校生の時は夢中になってプレイしたのを思い出す。
　そしてこのコミック版だが、1巻では導入部まで。具体的には、ゲーム版の共通ルート終盤まで。このままだと楓ルートか梓ルートに行きそうな感じ。月吉ヒロキだけあって、エロ漫画ではないがかなり女性キャラの露出度は高め。しかも、年齢が低いキャラほど気合いが入っている。特に連載が始まった時点で分かってはいたが、楓の存在感が異常。一人だけ作画の力の入り方が違う。まあ個人的にも楓が一番好きなので、大満足。
　今のところは「月吉ヒロキが痕のコミカライズを描いた」としか言いようがない内容。痕ファンよりも、月吉ヒロキファンにお勧め。

参考

ゴラクワールドはすぐそこにある

ばくめし! 1 (ニチブンコミックス)

　よくネット界隈では、漫画ゴラク連載作品にありがちな強引なストーリーテリングを「ゴラクワールド」と揶揄する論調が目立つ。ちなみに数ヶ月前まで私もそうだった。ただ、七尾で漁師になって気づいた事、ゴラクワールドは意外とリアル！
　七尾では「らーめん・めし」と大書きされた看板を結構見かけるし、あのゴラクのノリは漁師の間ではかなり「普通」である。
　というわけで、そんなゴラクワールドの旗手・土山シゲルの最新作「ばくめし！」の第1巻。今のところ流れの料理人大張半次郎が競輪場や競馬場を渡り歩きながら料理を振る舞う、という内容。1巻の後半、二話目でいきなりつぶれかけの焼きそば屋の建て直しを始めてしまい、「食キング」と似たような話になってしまったのが気にかかる。２巻以降もこのままならちょっと単行本購入を考え直すかも。